WiMAXの通信・速度制限を知ろう！条件や仕組みを解説

面倒な回線工事が不要で気軽に利用できるWiMAXですが、通信・速度制限があることをご存じでしょうか？快適なインターネット環境を確保するためにも、通信・速度制限のルールを事前に理解しておくことが大切です。そこで今回は、WiMAXを使う際に適用される通信・速度制限の条件や、通信・速度制限に引っかからないためのポイントを解説します。

WiMAXの通信・速度制限の概要

そもそも、なぜ通信・速度制限があるのでしょうか。それは、ネットワークが混雑するのを防ぐためだといわれています。

WiMAXが所有しているネットワーク回線には当然限りがありますので、一部のユーザーが膨大にデータ量を消費してしまうと、他のユーザーは利用できなくなってしまいます。このような事態にならないように通信量の上限が決められており、その上限を超えたユーザーは速度が制限されるわけです。

つまり、通信・速度制限は、すべてのWiMAX契約者が快適に利用できるようにとの配慮から定められたものなのです。

WiMAXの通信・速度制限の条件

ここでは、WiMAXの通信・速度制限の条件を具体的に解説していきます。WiMAXには、ギガ放題プランと通常プランという2種類のプランがあり、それぞれ通信・速度制限の条件が異なっています。

加えて、ハイスピードプラスエリアモードの条件についてもみていきましょう。

ギガ放題プランで3日間で10GBを超えた場合

ギガ放題プランとは、月間のデータ容量の制限がないプランです。要するに、使い放題のプランです。

動画をたくさん見たり、オンラインゲームを長時間したりする人に人気のあるギガ放題プランですが、使用できるデータ量には制限があります。3日間の通信量の合計が10GBを超えてしまうと、速度制限がかかりますので気をつけてくださいね。

WiMAXはオンラインゲーム(ネトゲ)だと物足りない？理由と改善策を解説

通常プランで1ヶ月で7GBを超えた場合

WiMAXには、料金が手ごろな通常プランも用意されています。ただし、1ヶ月に使えるデータ量は、7GBまでと決められています。

通信量の合計が1ヶ月に7GBを超えてしまうと、速度制限がかかるプランなのです。もしも速度制限がかかってしまったら、快適なインターネット接続ができなくなってしまい、度々ストレスを感じることでしょう。

4G、au、LTEで1ヶ月で7GBを超えた場合

ハイスピードプラスエリアモード利用する

WiMAXでは、機種によっては「ハイスピードプラスエリアモード」を利用することができます。ハイスピードプラスエリアモードでは、4G、au、LTE回線を使って通信を行うため、WiMAX回線が通っていない地域でも快適なインターネット環境を確保できるというメリットがあります。

ただし、1ヶ月に使えるデータ量は7GBまでとなっており、7GBを超えてしまうと速度制限がかかるので注意が必要です。

WiMAXで実際に制限がかかった際の速度・解除日

WiMAXを利用していて、うっかりデータ量の上限をオーバーしてしまった場合は、どのような速度制限がかかるのでしょうか。ここでは、プラン別に速度制限の内容を詳しくみていきます。

ギガ放題プランは速度が1Mbps

ギガ放題プランでは、3日間のデータ量が10GBを超えてしまうと、その翌日から速度制限が適用されます。ただし、混雑時間帯のみとなっているので、超えた翌日の18時頃から翌々日の2時頃まで、約8時間くらいが速度制限の期間となります。

制限速度は1Mbpsとされており、電波環境によっては1Mbps以下になることもあるそうです。とはいえ、1Mbpsあれば、メールやサイトの閲覧には問題ないレベルですし、標準画質のYouTube動画なら視聴できる速度と考えられます。

通常プランは速度が128kbps

通常プランでは、1ヶ月以内にデータ量が合計で7GBを超えると、速度制限がかかってしまいます。7GBを超えた翌日から速度が128Kbpsとなり、月末までその速度制限が適用されます。

速度が128Kbpsというと、テキスト中心のサイトは表示できるかもしれませんが、画像が多いサイトは表示できない可能性が高いでしょう。また、動画の視聴は困難になり、日常的なインターネットの使用にストレスを感じることが多くなると考えられます。

制限が解除されるのはいつ？

ギガ放題プランの速度制限が解除されるのは、データ量が超えた翌々日の2時以降になります。ほんの数時間の辛抱なので、そこまでダメージは大きくないかもしれませんね。

一方、通常プランでは、データ量が超えた翌日から月末までは速度制限が適用されます。つまり、速度制限が解除されるのは、翌月の1日からとなるわけです。

WiMAXの通信・速度制限を解除する方法

WiMAXで決められているデータ量を超えて使ってしまい、通信・速度制限が万が一かかってしまった場合は、それを解除することができるのでしょうか。以下に、その答えをあげます。

解除方法は無し

残念ながらWiMAXでは、通信・速度制限を解除する方法はありません。ギガ放題プランであれ、通常プランであれ、どちらのプランを契約していようとも通信・速度制限の解除方法はありませんので、WiMAX利用者ができることは特にないというのが現状です。

解除されるのを待つ

通信・速度制限を解除する方法がないということは、解除されるのをただ待つだけということになりますよね。ギガ放題プランならデータ量が超えた翌々日の2時以降から、通常プランなら翌月の1日から順次速度制限が解除されていく決まりになっています。

くどいようですが、WiMAX利用者ができることは、とにかく通信・速度制限が解除されるのを待つことだけです。

WiMAXで通信・速度制限を防ぐ（緩和する）方法

通信・速度制限の解除方法がないのであれば、速度制限に引っかからないための防止策（緩和する方法）をしっかり身に付けておきましょう。以下に、簡単な防止策を5つご紹介します。

大事なときに困った事態に陥らないためにも、ぜひ参考にしてみてください。

Youtubeなど動画サービスの利用を最低限にする

例えば、YouTubeを高画質設定で視聴したならば約13時間、超高画質設定で視聴したならば約7時間で10GBを超えてしまうそうです。このように、動画サービスを高画質で流し見してしまうと、あっという間に3日間で10GBを使ってしまいますよね。

通常プランであれば7GBまでなので、さらに条件は厳しくなります。Youtubeなど動画サービスを視聴するときは、画質の設定にも気を付けて、WiMAXでの利用は最低限にとどめたほうがよいといえます。

大容量のファイルのダウンロードは計画的に

動画や画像などのファイルは、データサイズが大きくなりがちです。そのため、このようなファイルをダウンロードする際は、特に注意が必要です。

自宅に固定回線があるのであれば、一時的に固定回線に切り替えるなどの工夫をするとよいでしょう。大容量ファイルをダウンロードしてしまえば、その後に再生したり表示したりするのにはデータ量を使いません。

プランを月単位で切り替える

WiMAXでは、1ヵ月ごとに料金プランの変更が可能となっています。例えば、普段は通常プランを利用しているけれども、来月はデータ量が多くなりそうなのでギガ放題プランに変更するといった具合です。

料金プランの変更は翌月から適用となり、基本的には変更手数料はかかりません。ただし、各料金プランに設定されている契約解除料がかかる場合がありますので、契約内容をきちんと確認するようにしてください。

通信モードを状況によって切り替える

WiMAXには、主に3つの通信モードが用意されています。機種によって異なりますので、事前に確認することをおすすめします。

WiMAXの標準とされるのがハイスピードモードで、通信速度は最大440Mbpsです。月間のデータ上限はなく、無制限となっています。

ノーリミットモードは速度が最大14Mbpsとなり、3つの中で一番遅いモードです。速度制限はありません。

ハイスピードプラスエリアモードは、通信速度が最大440Mbpsであり、WiMAX回線とauの4G LTEエリアで利用可能となります。つまり、ハイスピードモードと速度は同じで、通信エリアが広がるわけです。

これら3つの通信モードを、状況に合わせて使い分けていきましょう。

通信量カウンターで通信量をチェック

WiMAXの端末には、通信量カウンターがついています。3日間のデータ使用量や月間使用量がチェックできる機能です。

こまめに通信量カウンターを確認して、自分がどのくらいのデータを使用しているのか、常に把握するようにしましょう。通信量カウンターをチェックする習慣が身に付くことは、データの使い過ぎを防止することに繋がります。